田代眞一名誉会長 逝去のお知らせと追悼の辞
IUNT名誉会長であり、前身であるISA(国際アロマテラピー
科学研究所)会長として長年にわたり私どもを導いて
くださいました田代眞一先生が、昨年11月4日に
ご逝去されました。

先生は、植物療法の広い領域からアロマセラピーの理論、さらには東洋医学的視座に至るまで、常に長い時間軸と深い洞察をもって私たちの歩みを見守り、導いてくださいました。専門的かつ厳密な視点からのご指導はもちろんのこと、機序を根底から問い直す姿勢は、私たちにとって学問とは何かを体現するものでありました。
昭和薬科大学教授を退任後、京都に戻られてからは「田代塾」を立ち上げ、長時間にわたる濃密な講義を通じて、生理学・植物学をはじめとする学問的基盤を惜しみなく授けてくださいました。その学びの場が、後のISA設立、そして現在のIUNTへとつながる礎となったことは言うまでもありません。
また、日本アロマセラピー学会と日本アロマセラピー協会(AEAJ前身)という立場を異にする両団体の橋渡しをされたことも、先生の大きな功績の一つです。対立を超え、対話を成立させるその姿勢は、自然療法の社会的成熟に大きく寄与しました。
学問に対する情熱は最期まで衰えることはありませんでした。
療養中であっても、訪問診療に来られた医師に自著を貸し出し、議論を交わされていたと伺っています。亡くなられる三日前には「今日は講義に行くからスーツを着せてくれ」とご家族に伝えられたとのこと。まさに、生涯を通して学びと教育の人であられました。
知恵の宝庫とも言うべき存在を失ったことは、私たちにとって計り知れない喪失です。しかし、先生が示してくださった探究心と科学的誠実さ、そして自由闊達な精神は、これからのIUNTに受け継がれていきます。
IUNTは「サイエンスマインドで自然療法を学ぶ」という理念のもと、田代会長の志を胸に、今後も歩み続けてまいります。
ここに、生前のご厚情とご指導に深く感謝申し上げるとともに、謹んで哀悼の意を表します。
一般社団法人インターナショナル・ナチュラルセラピストユニオン
代表理事 市邊 昌史

